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結婚したい! と思う前に考える――

これからの時代に合った結婚とは?

 結婚という制度が今の時代に合っていない―最近、そんな話題を耳にすることが多くなってきた。日本では男性の生涯未婚率(一回も結婚しない人)は20%を超え、シングルマザーも100万世帯を突破。なかには「40代女性の40%以上が不倫経験を持つ」という調査結果もある。はたして日本の「結婚」はどうなっていくのか? 文化人類学を専門とする法学部現代ビジネス法学科の鈴木裕之教授に聞いた。

 「約20万年前にホモ・サピエンス(ヒト)が誕生してから現在にいたるまで、結婚のシステムはさまざまに変化してきました。そもそもは周辺の集団同士で女性を交換したことがはじまりで、結婚とは女性の交換を通して集団同士が繋がり、社会を拡大させるための中心的システムでした。しかし、近現代になり、女性の権利が認められるようになると先進国では自由恋愛や個人の欲望と責任を重んじる社会に変わっていきます。同時に結婚においても、共同体や社会より個人の幸せが重視されるようになったのです」。実際、個人主義が進んでいるフランスでは結婚とは別に、法的な束縛の少ない「PACS」という婚姻制度が認められている。結果、フランスの婚外子(結婚していない親を持つ子ども)比率は実に48%を超えた。恋愛を重視するフランス人にとって、離婚や別れはあたり前のことなのだ。

 「たしかにフランスは古くから自由が重んじられ、個人主義が発展してきました。結婚についても多様性を認める制度が定められています。対して、日本は血縁関係を重んじるイエ制度が染みついており、家族としての繋がりを守ろうという風潮が根強い。文化的背景が異なるので、どちらかが優れているという単純な比較は無意味です。また、フランスを見習って日本の制度も変えるべき、といった意見も極端でしょう。自由な結婚を望むなら、制度や世間体にとらわれず、まずは一人ひとりが自分で考えて選択するという自立したマインドこそ必要です。結婚のあり方は、人それぞれでいいんですよ」。

 結婚や出産を考える時は、パートナーと話し合って、最良の選択をすればいい。たとえ一般的ではない結婚のあり方でも、お互いが納得できる選択をすれば他人の目を気にせず生きていける。そんな自立した人が増えれば、今よりもっと暮らしやすい社会になるのでは?

※この記事はウゴパン46号(2017年6月29日発行)に掲載されたものです。

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個人の欲望が優先される現在、婚姻制度にある貞操義務や協力・扶助義務、夫婦財産制などを窮屈に感じる人が増えている。とはいえ、お互いが自立したマインドを持っていれば時代に合った関係を築けるはず。

鈴木裕之,教授,国士舘大学,法学部、人類学

鈴木 裕之 教授

国士舘大学法学部現代ビジネス法学科教授。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。専門分野は文化人類学。著書(単著)に『恋する文化人類学者:結婚を通して異文化を理解する』など。

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