ウゴパンとは? ウゴパンのバックナンバー ウゴパンのニュース記事をピックアップ こくしかん人図鑑 ウゴパンの設置場所 ウゴパンに関するお問い合わせ 国士舘大学ホームページ

HOMENEWS INDEX→ARTICLE

ウゴパンに掲載された話題のニュース記事をピックアップして公開!

内定者の「囲い込み」が問題に――

内定辞退で別の会社に就職するのはあり?

 '16年新卒の就職率はかなり良好。3月時の求人倍率は1.73倍にのぼると言われ、就活生は完全に売り手市場となっている(リクルートワークス調べ)。複数の内定先をもらえる学生が増えるのは朗報だが、一方で企業による“囲い込み”が就活生を悩ませている。囲い込みとは企業側が様々な方法を駆使して、学生の内定辞退を防ぐこと。内定者を旅行に招待する企業もあるほどだが、なかには悪質な方法をとる企業もある。就活生はこうした囲い込みにどう対応すればいいのか? 経営学部経営学科の仁田道夫教授に聞いてみた。

 「最近では内定者や内々定者に対して就活を終わらせようと迫る企業もいるそうで“おわハラ(就活終われハラスメント)”という言葉も生まれています。なかには内定が出ている他社に対して、断りの電話をさせる企業もあるようです。4年生からよく相談を受けるのですが、私はいつも気にする必要はないと教えています」。

 就活生からの相談で多いのが、内々定段階で誓約書を書かされるというもの。サインして提出してしまった後に損害賠償などのトラブルに巻き込まれるのではないか……、という不安を抱いてしまうらしい。

 「このような誓約書に法的な拘束力はほとんどありません。企業側が誓約書を書かせるのは、書面で約束したのだから断りにくくなるだろう、というのが狙いでしょう。だから私は内々定段階の誓約書であれば、どんどん書いて送ってしまっていいと考えています。もし断るのなら、電話などで丁重に謝れば問題ありません。正式な内定を断る場合でも社会人としてのマナーを守って謝罪をすれば、怒られることはあっても法的な責任が生じることはないでしょう」。

 しかし、正式な内定はれっきとした労働契約。学生が破棄して問題はないのだろうか。あるいは将来、内定を断った会社と取引が生じた場合、あつれきが生まれる可能性も考えられるが……。

 「いくら囲い込みに熱心だからといって、学生一人のために手間のかかる損害賠償手続きや利益を損なう取引中止などを企業はしません。行きたい会社があれば、迷わずそこに行けばいい。逆にその決断をすることも社会人になる一歩ではないでしょうか」。

※この記事はウゴパン41号(2015年12月14日発行)に掲載されたものです。

新卒での就職は生涯の仕事を決めるイベント。それだけにできる限り行きたい会社を選びたい。囲い込みの圧力に負けて妥協をしてはいけない選択だ。

仁田 道夫 教授

仁田 道夫 教授

国士舘大学経営学部経営学科教授。東京大学経済学研究科博士課程修了。博士(経済学)。専門は労使関係、人的資源管理など。著書に、『日本的雇用システム』(共著)、『変化のなかの雇用システム』(単著)など。

国士舘大学経営学部のページへ

© 2015-2016 Kokushikan University, All Rights Reserved.