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巨大モール進出で地方の個性が消滅!?

日本全国の「埼玉化」は地方を救うのか?

 近年、地方都市の郊外にはショッピングモール(以下:モール)が続々とオープン。大型スーパーからアパレルショップ、レストランに映画館と何でもそろっているため、人の流れがモールに集中するという現象が起きている。駅周辺よりもちょっとだけ郊外のモールが便利、そんな地方都市を表す“埼玉化”という言葉まで登場。モール開発は全国に広がり、地方都市はどこも埼玉化するとさえ言われているのだ。はたして全国の埼玉化は、地方にどんな未来をもたらすのだろうか。政経学部政治学科の石見豊教授に聞いてみた。

 「地方中小都市は少子高齢化と東京への人口集中によって、各地で“人がいなくなる”危機に直面しています。シャッター商店街は増える一方ですが、その原因がモールにあるとして、地方独自の個性が薄まったという指摘もあります。しかし、企業側は、その地方の需要(市場)を意識してモールを開発しているわけですから、個人的には全国の“埼玉化”は、一つのトレンドとして考えています。住民はモールの登場によって生活の利便

性が向上し、暮らしやすい環境を得ているのですから、一方的にモールを悪者として見ることはできません」。

 そうは言っても、全国の消費がモール中心になると、日本中のトレンドが金太郎飴状態になってしまう。それではちょっと寂しい気もするが……。

 「モールができたからといって、必ずしも商店街や駅周辺が衰退するわけではありません。実際にモールとの差別化を図っている商店街も多くありますし、鉄道各社も駅ビルを活性化させています。少子高齢化が進めば、いずれ消滅する地方中小都市も出てくるでしょう。それは時代の変化ですから避けられようもありません。昔のままのやり方では通用しないことを認識し、むしろ生まれ変わるチャンスとして前向きに捉えるべきです。そのためには地方自治体と住民が意識を変える必要がある。街の個性を決めるのはモールではなく住民なのです」。

 価値観やシステムの変化が加速していく昨今、そんな時代を生き抜くためには、変化に適応する柔軟な目線が僕らにも必要なのだ。

※この記事はウゴパン39号(2015年6月29日発行)に掲載されたものです。

埼玉化,地方再生

地方都市の郊外に展開する「イオンモール」や「ららぽーと」。車でモールに行けば何でもそろうし安い! そんな埼玉的な消費環境が全国に広がりつつある。それによって、地方の商店街はますます寂れていくのだが……。

石見豊

石見 豊  教授

国士舘大学政経学部政治学科教授。東北大学大学院情報科学研究科博士課程修了。博士(情報科学)。専門は行政学、地方自治など。著書に『英国の分権改革とリージョナリズム』、『戦後日本の地方分権—その論議を中心に』など。

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