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本当は誰もわかっていない!?

東京五輪開催には具体的にどんな意味が?

 2020年の五輪開催で日本中が沸いている。五輪は世界からヒト・モノ・カネを呼び込み、日本経済再生の起爆剤になると言われているからだ。東京都の試算によると、これからの7年間の経済波及効果は約3兆円。約15万人の雇用を創出すると見込んでいる。業種別ではサービス業が6510億円と最大で、建設業、商業と続く。でもGDPが500兆円の日本で、たった3兆円ってそんなに効果がないような…。これをどう読み解けばいいのか、政経学部政治学科の平石正美教授に聞いた。

 「都の3兆円というのは五輪の内側だけを見積もった試算。関連するインフラ更新などの経済活動を含めれば150兆円と見積もる民間のエコノミストもいます。でも、経済波及効果だけで見るのはお祭り騒ぎの一環でしかない。中長期的には復興も含めた日本社会の再構築に意味があります」。

 インフラ整備では、次の段階の国づくり・社会づくりを見据える必要がある。少子高齢化で人口が減っていく今後の日本は、コンパクトシティを目指すべきとのこと。「インフラ整備を効率的に進めるには、できるだけ交通網の発達した都心部に人を集めてコンパクト化することが必要です。高齢化が進んでいるのに居住範囲が広いと、介護や福祉の効率が落ちます。次世代社会へ向けて都市機能のコンパクト化を図りながら、中心都市や世界都市“東京”との機能的連携を確立していくことです」。

 中長期的には、都心型インフラの整備が五輪の成果となるようだ。それでは国際社会に向けてはどのような効果が見込めるのか?

 「東京五輪の決定は、中韓に対して強いインパクトを与えました。招致にあたって中韓は足を引っ張りましたが、これをチャンスに中韓とのつまらないイザコザではなく、五輪を契機として日本が21世紀の世界へ向けて果たすべき役割や将来技術の可能性を発信し、国際的な課題解決におけるプレゼンスを高めるべきでしょう」。

 世界の中で日本がどんな役割を担い、何を果たしていくべきなのか。世界に向けて日本のビジョンを示すことが今の日本にとってもっとも大切なことではないだろうか。東京五輪開催は“日本が世界の中でどういう国になるのか”というダイナミックな答えを出すチャンスでもあるのだ。

※この記事はウゴパン32号(2013年12月13日発行)に掲載されたものです。

東京五輪

五輪は世界に向けて日本のビジョンをアピールするチャンスだ。とはいえ「アニメ王国・萌え大国日本」なんて小さなアピールでは話にならない。日本が世界の中でどんな役割を担っていくのか? その答えが迫られている。

平石正美

平石 正美 教授

国士舘大学政経学部政治学科教授。早稲田大学大学院政治学研究科修了。専門分野は行政学、公共政策など。著書(共著)に、『現代行政のニュートレンド』、『現代日本の地方自治』など。

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