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国士舘大学在籍のちょっとスゴイ人にクローズアップ!その活躍と内に秘める素顔を紹介する人気連載をWEBで公開!

川崎衣美子

もうやめよう……

中傷に打ちのめされた日々の中で

悩みたどり着いた自分の空手――。

 その一方で、生来の負けず嫌いは勉強では発揮されなかったようだ。学校に行っても、一日中好きなことを奔放にするばかり。成績はもちろん下から数えてトップクラスに近かった。全国中学生空手道選手権で優勝したのは、このままでは高校進学ができないかも、と思っていた矢先のこと。その優勝がきっかけで声をかけてくれたのが、出身高校の空手部だった。

 高校2年の時にアジア大会で優勝し、一躍注目を集めた。ところが、テレビに出はじめた頃、優勝間違いなしとされた3年のインターハイで準決勝負けをする。それを期に、試合会場などで「色気づいてるから負けるんだ」と、嫉妬に塗れた悪口を言われるようになった。空手一筋の高校生にとって、それが稽古以上に過酷な試練であったことは想像に難くない。思い悩んだ末、一度はやめようと思っていた大学に進学。「でも、空手を続ける気力がなかったんです。だから成績も残せない。“川崎はもうダメだ”とも言われたし、他人の成績ばかり気にしてました」。悶々としながらも毎日稽古をして形を振った。そして、考え抜いた末にたどり着いたのが、「空手の形は芸術で、私は自分を表現するのが好きなだけ。人と比べることに意味はない」ということ。空手家ではなく表現者であることに気付いたいま、その瞳に迷いはない。

 

※この記事は2013年9月26日発行号のものです。

VOL.30 Kawasaki Emiko

川崎 衣美子さん(体育学部2年)

 

1993年7月10日生まれ。高崎商科大学附属高校出身。中学3年で、全国中学生空手道選手権の女子個人「形」で優勝。日本一になることを目指し、出身地の静岡県を含む東海エリアよりレベルが高い関東の高校に進学した。インタビューの1週間前に20歳を迎え「道場で同期が盛大に祝ってくれました」という川崎さん。「卒業後は空手をメジャーにする活動をしたい」というひたむきな思いを実現するため、「国士舘の看板を背負っている間はオシャレも恋愛も我慢せよ!」の監督からの至上命令も忠実に守っている。

 話しはじめるとまだまだあどけなさが残る川崎さん。キラキラした笑顔から、日本屈指の空手少女の勇ましさは感じられない。驚かされるのは、そのハスキーボイス。声を振り絞って気合を入れ続けた結果であり、空手選手にとっては勲章だ。「カラオケですか?好きです。でも、大学に入ってからみんなで行ったのは1回だけ。暇がないんですよ(笑)」。多摩キャンパスで授業を受け、世田谷キャンパスで練習し、町田キャンパスの寮に帰る。土日も稽古に休みはない。空手漬けの毎日では遊ぶ暇もない。

 空手をはじめたのは5歳から。兄が空手をはじめて、ついて行くようになった。いかにもエリートっぽいが、当時は大の空手嫌い。「兄は才能があったのか、遠征に行ったり広報に載ったりするんです。それが悔しくて、本当に空手がイヤだった。道場に行きたくないから、車に乗せられてもドアがゆがむくらい手足で押さえつけて抵抗してました」。ところが中学に入って道場が変わると、他県にも出稽古に連れて行ってもらうようになる。「目の色を変えて空手に打ち込むようになったのは、この時からです」。いまも「恩師」と慕う先生は、川崎さんの性格を見抜き、巧みにやる気スイッチを押してくれた。

川崎衣美子

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